2016/07/31

夢の世界



ヨーロッパ冒険記も
ついに最終地点

スペイン、バルセロナ

特産物は生ハムと獅子唐!
それらが大好物の僕にとって、
まさにそこは"夢の世界"なはずだ。



それほど大した理由もなく、
距離や移動のしやすさから
次の都市を決めてここまで来たのだが
バルセロナを最終地点にして
本当に良かったと思う。



バルセロナの宿から近かった
「サンタ・エウラリア大聖堂」は
朝入ると無料とのことだったので
早朝にフラ〜っと立ち寄ってみると
目が覚めるほど素晴らしかった。


ローマでも、ヴェネツィアでも
もちろんその他の都市でも
多くの歴史的建造物を周ってきて
正直 "大聖堂慣れ"していたのだが、
ここはそのどれとも違う良さがあり。


中庭があって、白鳥が飼育されていたり。





そして、アントニ・ガウディ。

「なんかすげ〜建築家」という
ぼんやりとしたイメージしかなかったが
実際に彼の建造物はすごかった。

街中にある二つの建物も、異様。
ウネウネとした"気持ちの悪い"建造物は
ものすごいオーラを放っていた。
もちろん、良い意味で。


彼が手がけた、グエル公園もまた然り。
その中に足を踏み入れると、そこは
本当に夢の中に出てくる世界のような。
そう、まさにファンタジーの世界。



こんなモノを生み出してしまうなんて。

きっと彼は建築家界きっての
「アーティスト」なのだろう。



この旅では多くの「アート」に触れてきて
その言葉の真意について考えていた。

そして、手品というものにそれをどう籠めるか
そんなことを考えながら歩いてきた。



そして僕は彼の最大の作品
『サグラダファミリア』によって
泣かされることとなる。



つづく














2016/07/30

ヤマモトヨウジとピラミッドパワー




ヨーロッパで日本人だというと、
「オー!ナガトーモ!」とよく言われた。
サッカー大好きなみんなの中で
日本人=長友なのだろう。

僕はもちろん長友ではないけど、
当たり前のように「YES,NAGATOMO!」
なんて返事をして盛り上がったりしていた。



ところが、パリで掛けられる声は違った。

「オー!ヨージヤマモート!!」と、
歩いているだけで呼ばれるのだ。


今までは韓国人や中国人に間違われる
ことも多々あったのだが、パリでは
「オー!ヨージヤマモート!!」

これに対しては素直に、
「YES,YAMAMOTO!!」
なんて答えられもせず。


だって、知らないんだもの。
ヨウジヤマモトさん。
ごめんなさい。


山本耕史さんなら分かるが、
パリで活躍しているとも思えず
(失礼ながら)
宿に帰って検索してみた。



【ヨウジヤマモト_パリ】


いやぁ、驚いた。


確かに僕の服装にそっくりな写真が。
出るわ、出るわ。



"山本耀司"さんはパリで活躍する

ファッションデザイナーだった。

「ヨウジヤマモト」という服屋も展開し
黒を基調にしたデザインの数々は、
確かに僕の服装と似ていた。


「オー、ヨージヤマモート!」

なるほど。
これは声をかけたくなるだろう。



業界では有名な方だろうが、
存じ上げずに申し訳ない。


世界で活躍する日本人は
日本人が思っているより多そうだ。






*  *  *  *





ちなみにこちらが僕の衣装。


夏だし、めちゃくちゃ暑いけど
基本的に"双六の格好"で歩いている。

ちょっと小さくて見えにくいが。



撮影場所はルーブル美術館地下。
"ピラミッドパワー"が集中する
ミュージアムショップの入り口前。


都市伝説としてしか見ていないが、
ワクワクしてしまう"ピラミッドパワー"。

それを感じてみたくて近づいてみると、
ビリビリっと!
体中に電気が走った..
..りはしなかったが、

"エジプトに行きたくなった"



恐るべしピラミッドパワー。






2016/07/29

ピリピリのパリでギリギリの盛り上がり




ロンドンからバス(&フェリー)で約8時間。
ついに到着したのは、"花の都"パリ。

ん?花の都って、他にもあったような。
まぁ、良いか。


最近何かと物騒なフランス。

ギリギリまで行くかどうか迷ったのだけれど、
「ヨーロッパ周遊」という冒険記からは
やはりどうしても「パリ」は外せない。


実際に訪れてみると、確かに
テロに対しての意識の高さを感じた。

美術館だけでなく、大きなスーパーや
公共施設に入る際にもカバンチェック。
警察も、銃を持った警備員もたくさん。

しかしその一方でパリ市民の方々は
普段と変わらず?とても陽気な雰囲気。


パトカーがおびただしい数
集まっていた凱旋門周辺も
観光客はたくさん集まっていた。


だけど流石にこの厳重体制の中で
派手にやるのも怖いので、
ここはひっそり撮影だけでも...
なんて思っていたら、
めっちゃ盛り上がってくれた。


特にピンクのシャツの人。



ありがたいけれどもドキドキした。







2016/07/28

ロンドンバスに揺られて





ヨーロッパ周遊で欠かせないのが、バス。

もう、いたるところに飛行場があるもんで
飛行機ってのが一番早い、けど高い!

列車での移動だと座席も快適で
遅延も少ないし、分かりやすい。

だけど、やっぱり一番安いのはバス!
ということで、ロンドンから次の目的地へと
移動するのには夜行バスを利用した。

予約できれば、片道1ユーロ(ざっくり言うと100円)
というのもあるようだが、さすがにそれは取れず。
片道1500円くらいのチケットをゲット。
(それでも安いよ!パリに行くんだよ!)


しかも、夜行バスだから、
眠っていりゃあ着くってなもんで
宿泊代も浮いてしまうというお得感!

と思っていたのは大間違い。
全く眠れなかった!興奮しすぎて!!


出発して数時間進んだところで
バスは停止し、みんな降りていく。
なんやなんやと荷物を抱えてついていくと
「出国審査」が待っていた。
そうか、イギリスの出入国は厳しいんだった。

大慌てで荷物を抱えたのも虚しく、
パスポートを照会してバスへと戻る。

そこからまた数キロ進んだかと思えば、
またもや「全員おりろ。」と。

駐車場に完全に停まったバスから降りると
階段の上に行けと言われた。

大きな建物の中を進み、着いた先は
両替所やバーに、たくさんの椅子と大きな窓。
深夜だったためショップは空いておらず、
外の景色も真っ暗だけど、
どうやらここで休憩をとってから
またバスに戻るらしい。
と思っていたら、これまた大間違い。

その巨大な建物は、フェリーだった。
バスをいくつも収納した船は、海原へと出港した。


今度は荷物を持ってくるべきだったか...
いやしかし、これは、テンションが上がる。
眠れるわけがない!




甲板へ出て、潮風に当たる。
ただただ真っ暗な海に大冒険を感じた。




ちなみに、画像のロンドンバスは、
「手品のお礼に」と頂いたものであり、
僕が乗ったバスは普通のやつでした。




2016/07/27

NO MAGIC, NO LIFE !!






ヨーロッパ周遊の旅もクライマックスが近づいてきた。
ブリュッセルから移動した先はロンドン。
いろいろと話題のイギリスだ。

EUの中にあって、EUとしてまとまらない国。
もともとそんなイメージで。

使うお金はユーロではなく、ポンド。

"シェンゲン協定"というのを結んでいない国なので
同じEU内であっても入国審査が大変に厳しい。


ロンドンに着いた時に感じたのは、
ズバリ、アメリカ感!!

そりゃそうなのかもしれないし、
イギリスに対して「アメリカっぽい」なんていう発言が
ちゃんちゃらおかしいってのも理解しているつもりだが。

今までも基本的にコミュニケーションは
英語を使っていたのだが、
相手も"勉強して得た英語"だし、
もちろん自分の英語も拙いしで、
なかなか思うようにいかないこともあった。

「アイム、マジシャン!」
と言って手品を散々披露した後に、
「ところで君は何の楽器が得意なの?」
みたいなことはよくあった。

「No,ミュージシャン! ...I'mマジシャン!!」

それが、ロンドンでは
ものすごくちゃんと伝わってくれる!
僕の英語を理解してくれるし、
相手の言葉も分かりやすいし、
看板やメニューも読める!!


同じヨーロッパといえども、
アメリカやカナダにいる気分がして
日本とはまた別の安心感に包まれた。



調子に乗ってお店で披露させてもらったら
ロンドンバスのマグネットをくれた。

盛り上がり方も、どこかアメリカンだった。
(この人たちイギリス人ですらなさそうだけど)












2016/07/24

手品小僧と小便小僧





ベルギーに到着。


ブリュッセルという町は
徒歩で周れちゃえる規模の中に
見どころがぎゅっと詰まった
おもちゃ箱のようなところだった。



ベルギーワッフルとやらは、
予想していた以上に美味しい!
カリ、ふわっ、もちぃっとした生地に
クリームやフルーツのトッピング。


チョコレートのお店もたくさん。
ショコラティエの愛情が
建物の装飾からも感じられるくらい。


雑貨屋さんも可愛いものだらけで
ヨーロッパ巡りをしてきた中でも
群を抜いて"双六センサー"に反応するセレクト。


そして、しょんべん小僧は思ったより小さい。
「あ、思ったより小さいんですね」と
よく初対面の人から言われる僕が思うくらい
しょんべん小僧は、思ったより小さい!



無料で入れると聞いて行ってみた
ブリュッセル王宮は、まさかのお休み。

そのまま帰るのもしゃくだし、
「なんだよー休みとかあんのかよー」
って顔をした観光客が他にもいたので
王宮前で堂々とマジックショーを決行。


「王宮に行ったけど入れなかった」
という旅行者の残念な思い出に、
「だけどなんか面白い奴と出会えた」
なんて記憶を添えてくれたら嬉しく思う。


ベルギーの思い出に日本の手品師を、

しょんべん小僧と共に。




2016/07/23

アンネへの日記



オランダはアムステルダムにて、
アンネのお家におじゃましてきた。




『アンネの日記』

この本は、ユネスコが定めた
『世界で最も読まれた十冊の本』
のうちの一冊に選ばれて、
"世界記憶遺産"にもなっている。



差別だとか迫害だとか、
領土だとか、戦争だとか、
誰がかわいそうで
誰が悪いやつだとか
そういったことを言うつもりはないが、
結局のところ全部、僕と同じ"人間"がやった
という事実がとてつもなく恐ろしく、悍ましい。

それとともに、
2年間もの隠密生活に耐え忍び
この本を書き綴ったのもまた"人間"で、
それも14歳の少女だったというのに
驚嘆させられる。



そして彼女はただ単純に日記を
書いていたわけではない。

彼女には作家になるという夢があり、
いつか元の生活に戻った時に
自分の過ごした日々を出版して
世界中の人に読んで貰おうとしていた。

空想上の相手に語りかけるように文章を綴り、
第三者が読みやすいように丁寧に文字を清書した。



そしてアンネの思いは今、彼女の理想のその先で
世界人類を幸福へと導いてくれている。






「ありがとう」と彼女にのこして
街へと戻る。











アムステルダムは雨だったが、
僕の体は熱くなっていた。






偉大な少女、アンネへの日記。





2016/07/21

MAGIC MUSEUM



「MAGIC MUSEUM」
なるものを発見した。



きままに旅をしていると
こうゆう出会いもあるもので
きっと、観光本を頼りに名所を廻って
いるだけだと見つけられなかった
だろうと思うと、ワクワクする。


いざ、潜入!

中に入ってみると、建物の地下は
思いの外広く、奥へと続いていた。

"魔術師"や"占い師"の使っていた道具や
歴史の資料、そして魔女狩りの拷問具
が怖ろしげに展示されている。

そしてもっと深部へと進むと
"マジシャン"について紹介されている。




さらにその最深部にはステージが。

もしや、ここでマジックショーが見れるのか!
と思い、マジシャンらしい男に尋ねてみたら、

「オー、ソーリー。
ショー イズ ウィークエンド オンリー。」

僕が訪れたのは平日。
残念。帰ろう。

と思ったら今度は向こうから話をかけてきた。
直訳するとこんな感じだった。


「もしかしてあなたは手品師ですか?」
ーはい。

「どこの国から来ましたか?」
ー日本です。

「ストリートマジシャンですか?」
ーいいえ、バーマジシャンです。

「本当に?それならば僕たちは
    話をしなければならない!!」

と、まぁそんな感じで
平日だったにも関わらず
彼は僕に少しだけ手品を披露してくれた。

そして、こう切り出した。

「日本が大好きだ!日本に呼んでくれ!」


お店にゲストとして呼べるかどうかは別として
ベルリンで活躍する(大御所)マジシャンと出会えたお話。

(左) Mr. ERIC VOSS


彼はこんなことも言っていた。

「アジアのマジシャンはテクニックは素晴らしい。
しかし、それはエンターテイメントではない」と。


ヨーロッパのマジシャンからもそう思われていたのか。
悔しいが。

ー本当にそう思います。
だからこそ僕たちはそれを変えていきます。



MUGICUM -berlin magic musium-
10115 Berlin-MitteGroße
Hamburger St. 1710115
Berlin-Mitte
http://www.magicum-berlin.de/



2016/07/18


前回のブログにコメントを下さった方々、ありがとうございます。
ブログコメントによるプレゼント企画は間もなく締め切りでございます。
詳しくは、前回の記事をお読みいただければありがたいです!




さて、プラハから移動して、
次はドイツのベルリンにやって来た。

その土地の"観光名所"とは
もちろん、楽しくて明るい場所
というものだけではなく。

歴史の傷跡や、人類の犯した罪
が残る場所もあるわけで。


ベルリンに来たからにはまずは
「壁」にご挨拶をしてきた。



実際に行ってみると、それは
「なんてことのない壁」で。

だけども、その壁によって
分断されたものは大きく、
失われたものも多かったのだ
という事実が、恐ろしくも
壁の冷たさからじんわりと
伝わってくるような気がした。



この壁の「東側」は戦争の悲惨さを
忘れないために写真と資料が展示
されているのに対して、

西側はアーティストによる
壁面ペイントでとても賑やかになっている。

壁の崩壊を歓喜するのが伝わってくるものや
戦争反対に対するメッセージ性のあるもの、
ただオシャレに見えるものや
ひたすらアーティスティックなもの。

多種多様な画家に飾られた壁に
せっかくなので僕の手品も添えさせてもらった。



東西ドイツが再統一されたのは1990年。
それは、僕の生まれた年でもある。


人間の「狂気」が形になった、
このコンクリートの塊の傍で
観光客が観光客に手品を披露する。


そんな平和な世界を生かせてもらってるんだ。
と、この26年間の歴史に感謝をした。












2016/07/13

続・プラハの夏




プラハの大道芸人や
音楽を奏でたり歌を唄う人、
道端で絵を描いて売る人は
「許可証」らしきものを
分かるように置いている。

どうやら、その辺に関しては
厳しい所なのかもしれない。


なので、ここでは
少し控えめに手品を
披露することにした。

とは言っても
前にローマの日記で書いたように、
僕のパフォーマンスは大道芸とは違い
元々こじんまりしている。



周りの大道芸人さんたちには
少し申し訳ない気持ちもあったが、

彼らは意外にも陽気に
僕を迎え入れてくれた。


じっとしていた金色の銅像が、動いた。


そして音楽家たちも手を止めて、
僕のマジックを
とても喜んでくれた。




暖かい人たちが、
街を余計に賑やかし、
集まってくる人みんなが
とても楽しい気分になる。

そんな彼らの暮らしの一部に
僕の手品も混ぜてもらえて
すごく、うれしかった。



  *   *   *   *  




そしてそんなプラハには、
僕がずっと行きたかった所がある。


【アルフォンス・ミュシャ美術館】



まえに友人と「アートとイラストの違い」
について考えたことがあるのだが、
ミュシャの描いた作品は、
ちょうどその中間にあるような気がする、
なんとも不思議で素敵な雰囲気がある。

今まではポストカードや本、ネットでの
「画像」でしか見たことがなかったのだが
本人が描いた「実物」を目にして
その繊細さと優美さに感動した。


どなたかミュシャが好きな方に、
もしくは彼の絵が気になる方に、
ささやかながらお土産を買いました。


ミュシャの絵がデザインされた
『コースター5枚セット』
抽選で1名さまにお渡しいたします。




<<応募方法>>
・この記事のコメント欄に「すごろくへのメッセージ」などを記入してご投稿ください。
・その際、必ずお名前をご記入ください。
・お名前は、あだ名やハンドルネームでも構いませんが、双六本人が個人を特定できるものをご使用ください。

・当選者の発表はプレゼントのお渡しを持って代えさせていただきます。
・当選者へは「eメール / 電話 / LINE / Face Book / ツイッター / mixi」のいずれかの方法でご連絡を差し上げます。


<<応募条件>>
片岡双六本人と上記の方法のいずれかで連絡が可能な方。


<<応募締切り>>
2016719()23:59まで(日本時間)




2016/07/11

プラハの夏


ウィーンからドイツへの移動途中で
プラハという町に立ち寄ることにした。

そこはチェコ共和国の首都であり、
「プラハの春」という革命運動は
歴史が苦手の僕でも聞いたことがある。


オーストリアとドイツの中間地点にあり、
もちろんEUに属してはいるが、ユーロではなく
「チェココルナ」という独自の貨幣を使う町。

ヨーロッパ内でも物価が低めで、
旅行者向けの商品や外食は高いけれど、
パンとビールはアホみたいに安い。
爆買いして爆食いできるくらい!



こんな感じに。


クリームパンに、ジャムパン、
リンゴのパイやドーナツ、
ソーセージマフィン、
サラミのピザパン、マフィン、
チョココロネなど計16個と
1.2kgもの巨大なパン1つ。

全部合わせて190チェココルナ。
日本円に換算すると約790円(※)。

鬼安い!!

1チョココロネ10チェココルナですよ!?
(言いたいだけですが。)


実は、今回の旅は、節約生活との戦い。

恥ずかしいのであまり書くつもりはなかったが、
外食するとしても基本的に安いランチくらいで。
あとはスーパーでパンとか野菜に果物。
特売品のヨーグルトなどを買って暮らしている。
(マックでケチャップや塩、胡椒をもらえるのは助かる!)


そんな旅人にとってチェコは
なんともありがたい国だ!!



美味しそうな瓶ビールも80円くらい!



2Lのでっかいビールは300円で買えます。



宿も安いところを見つけられたし、
スタッフのおばさんも気さくで良い人だし。
ここに延泊しようと決めた、プラハの夏。


エアコンと冷蔵庫はないけれど。



<※2016年7月現在、1CZK=4.16円で計算>





2016/07/10

良薬は口に痛すぎる


16世紀に創業し、今もなおそのままの建物を使った
歴史のある(ありすぎる)薬局がウィーンにあった。




店頭にも薬や栄養剤は並んでいるが、
イメージとしてはマツキヨではなく、
調剤薬局のような感じだった。



事前にドイツ語で「口内炎・塗り薬」と調べて
メモ帳に書き、白衣のおばさんにそれを渡してみた。

すると「ん?」という表情をされたので

唇の裏を広げて見せると
「ッォォ」という、
なんとも深い声を出してくれた。




マッサージをしてもらって「凝ってますね」と
言われると、「凝ってないですね」と言われるより
嬉しい気持ちがするのは僕だけじゃないはず。

おばさんに「こんな口内炎は見たこともないわよ」
という顔をしてもらった僕は、
ちょっぴり自慢気に微笑んでしてしまった。


そして「ちょっと待ってて」的な言葉を発して
奥にずらっと並ぶ数多の引き出しの中から
僕に合った薬を探してくれた。

(カマジイのそばで待つ千尋の気分だった。)



ようやく出してもらった薬が、これ。
日本円にして約600円くらい。



正直、保険適用外の自己負担額とかに
ものすごくドキドキしていた。
めっちゃ高いかもしれない。
けど、それでも薬が欲しい!

たかだか薬局とはいえ、外国の医療に罹り
用法用量の全く読めない薬をもらうというのは
ものすごく勇気が必要だった。

しかしなんてことはない。
気軽に薬を手に入れられるこの感じは
マツキヨみたいなもんだった。




*  *  *  *




日本の口内炎の塗り薬は白いのが多いと思うが
こちらのは完全なる透明でゲル状。
まるで瞬間接着剤みたい。

勇気を出して患部に塗ってみると、
ものすごい激痛。

これなら民間療法で聞いたことのある
塩を塗るって方がマシじゃないかと思うくらい
ありえないっほどの激痛。

白衣のおばさんは、天使か悪魔か。